子どもの褒めかた?
こんにちは、今日は簡単なようでなかなか難しい子どもの褒め方について、私の失敗談と効果を感じた褒め方の方法について書いていこうと思います。
*幼児期(6歳まで)が対象の褒め方についてになります。*
幼児期を見ていて思うのが、4歳、5歳頃の褒め方が難しいなという事。
3歳までは、まだ自分を中心として考えている時期なため、できたことに関して「できたねー!」と親御さんと笑いあって褒めていく方法で上手くいくことが多いです。
4歳になってくると段々お友達を意識する社会性が出てきて、5歳になると(特に男の子が多かったです)お友達と勝負することに燃えたり、自分が他の子に比べて何が得手・不得手かを比べることができるようになる子が多くなります。
そのため、褒め方を気をつけないとお友達とうまく協調し合うことが大変になっていきます。
6歳になるとその子の個性や情緒の発達も安定してくる子ばかりだったので、4,5歳までに周囲の大人がどう子ども達に接するかがカギだなと感じます。
❀例1 A君(4歳)の場合❀
A君:お母さんが大好きな男の子。基本的に教室では問題をお母さんと一緒に解くことが多いため、お母さんは一人でするように促していきたい気持ちがある。できた時に褒めてもらうととても喜ぶ。
A君は、口数は少ないけれど問題を解いたときに褒めてもらうと、はにかみながら喜ぶタイプの男の子。その表情が嬉しくてA君が問題を解くたびに私は「すごい!上手にできたね」等と出来た時にはすぐ褒めるという事をお母さんと一緒に繰り返していました。
ある日、A君が問題を見た時に「これやらなーい」と言って問題を解かないことが起きました。お母さんと一緒に解くよう促しますが、お母さんにくっついて離れないA君。「どうしたの?」とお母さんがA君に聞くと。「だって難しくてできないもん」と一言。それからA君は難しいと感じる問題がでるとお母さんから離れず解かなくなりました。
この時、私はA君にあまりにも「結果」を褒めすぎたことに気づきました。問題を解けたとき=褒めてもらえると思っていて、問題を解けない=褒めてもらえないになっているのではと。その日から私は褒め方で「過程」を重視するようになりました。「文字を丁寧に書いてて素敵だね」「綺麗な姿勢でお椅子に座っててかっこいいね」などなど。
すると、お母さんから離れて自分から難しい問題を解くことも多くなり、最終的には褒めることをしなくても自主的に問題を解くことが出来るようになりました。
褒める時に「過程」を大切にすることに気づいた出来事でした。
❀例2 B君(5歳)の場合❀
B君:勝負事が大好きな子。お友達より問題を早く解けるととっても喜びます。ただ、負けた時はくやしくて泣いたり、他の子の解くことを邪魔をすることも。
B君は計算問題が早く解けると「できたー!1番!早いでしょ」と。私は「すごい早くできたね。すごい!」と褒めることが多くありました。元々勝負事が大好きで教室にも他の子達よりも長く通っていって、その時の教室には入ってきたばかりの男の子ばかりの編成でB君は1番目に解けていつもニコニコでした。
ところが、他の子達もどんどんスピードが速くなり、B君より早く解けるように。そうなるとB君は「遅い方が1番だしー」とわざとゆっくり問題を解いたり。「ここ違うし」と他の子にちょっかいを出すようになってきました。そうなると、他の子達とのけんかが始まったり、泣く子も出たりと、教室内でバタバタな事が多くなってきました。
どうしたらいいか私は考えてまた、声掛けを変えるといいのではと思い挑戦してみることにしました。
計算問題が始まる前に私は「問題を解くときにお友達は関係ないよ。前の自分と比べて早くできるかやってみて」と。また、早くできた時にも簡単に「できたね!」とだけ伝えるようにしました。前のように「早くできたね!」と言わないように気を付けたのです。それからは喧嘩をすることも続きましたが、徐々に変わってくることが。B君が「1番!」と言わなくなったり、他の子達へちょっかいを出すことが少なくなりました。その代わり「前より早くできた気がする」と他の子達と比べることが減っていったのです。
それからしばらくたった後、他のお友達の問題が解くスピードがゆっくりだった時に「がんばれ」とB君が応援し始めたのです。それにつられて他の子達も見守っていて、できた時には一緒に頑張ったねと話しをしたのです。
B君の成長を感じて、私の中で感動した場面のひとつになりました。
その他にも色々な事があったのですが、今日はこの二人のお話でいったん終わりにしたいと思います。
子どもの特性によって分けた褒め方などもあるのでまた次回に書いていきます♪
❀まとめ❀
「結果」だけでなく「過程」も褒めるようにする♪
他人と比べるのでなく、自分自身と比べる様な声掛けをしてみる♪
子どもの行動を変えられる方法?
❀子供の行動を変えられないかな❀
泣いたり、怒ったり、友達と喧嘩したり、と子供たちはいつでもエネルギッシュで何が起こるかわからないことが多い日々。
講師をしている時に、周囲のお友達へ暴力をふるってしまう子がいたり、悪口を言い続けてしまう子達に対してどうやってそれらを減らして、子ども同士で協力していけるようにできるのか悩む日々でした。心理学の本でよく書かれている「感情に寄り添いましょう」もなかなか実際の現場で響かず、、もしばしば。
そんな中、「行動」に注目したABA(Applied Behavior Analysis:応用行動分析学)に出会い勉強できる機会がありました。とても効果があったので共有できればと思います。
❀ABAとは??❀
ABAとは行動分析(動物の行動の増減を基本とした学問)を人へ応用し、ネガティブな行動を減らしたり、ポジティブな行動を増やせたりするものです。心理学で言う「感情」でなく、「行動」に焦点を当てた学問になります♪
どうしてこんな行動をするのかな?と考えて、その行動の原因を探って、いろんな手法を駆使して結果を変えていきます。
☆例えば☆
スーパーで子どもとお母さんがいました。子どもはお菓子がほしくて泣いて叫んでいます。
子ども「ママ!チョコレート買って!!!」
お母さん「駄目よ。」
子ども「買ってーーーー!!!」
周囲の人達が子どもを見て話し始める。
お母さん「(周囲の人達もいるし、騒ぐのもやめないし、しょうがない。)いいわよ。今日だけだからね!」
チョコレートを買って子どもに渡すお母さん。
子ども「わーい!やったあ」
出来事(ママはお菓子を買わない)→行動(泣き叫ぶ)→行動の結果(お菓子を買ってくれる)
こうやって子どもは、スーパーで泣いて叫ぶ=ママはお菓子を買ってくれる。と学んでしまいます。今度スーパーへ行くときまたは、ほしいものがあれば泣き叫べばいいとその行動が強化されてしまうのです。
これはネガティブな方向で行動が強くなってしまったパターンですよね。これをABAを使って対応するとどうなるか。何パターンか考えられるのですが今日は1つのパターンを書いてみます♪
☆行動を減らしてみる☆
子ども「ママ!チョコレート買って!!!」
お母さん「駄目よ。」
子ども「買ってーーーー!!!」
周囲の人達が子どもを見て話し始める。
お母さん「(周囲の人達もいるし、騒ぐのもやめないし、しょうがない。)ちょっとこっちへおいで」
人気の少ない場所へやってきた二人。泣き続ける子ども。お母さんは好きなだけ泣かせて何を言っても落ち着くまで待つ。落ち着いてきたら、
お母さん「お買い物続けるよ」
と子どもと一緒に何もなかったように買い物をしに行く。
出来事(ママはお菓子を買わない)→行動(泣き叫ぶ)→行動の結果(お菓子を買ってくれない)
こうやって子どもは、スーパーで泣いて叫ぶ=ママはお菓子を買ってくれない。と学びます。何度か泣くことがあっても買わない事が続くと、泣き叫んでもほしいものは手に入らないので泣き叫ぶという行動が弱くなる、もしくは行動自体がだんだん消えていきます。(専門用語で''消去''といいます)
※この手法はタイムアウトといい、ある程度子どもと信頼関係があること。ABAに熟知した親や先生等で使われる手法です。次回の記事では望ましい行動を増やす手法を書きたいと思います。
このように、ABAは行動の結果を変えることを目的とした手法を取ります♪
教室内で色んなことが起きる中、ABAを使いながらポジティブな行動を増やすことが以前より出来る様になりました♪
今回はとても簡単にまとめたのですが、ABAは発達障がいや自閉症スペクトラムを持つ子ども達等にも効果的と言われています。とても魅力的で効果的な方法がたくさんあるので、また次回に書いていきたいと思います♪
❀まとめ❀
ABAは出来事→行動→結果の行動に注目してポジティブな行動を増やしたり、ネガティブな行動を減らしたりできる学問。
❀参考文献❀
『イラストでわかるABA実践マニュアル発達障害の子のやる気を引き出す行動療法』NPO法人つみきの会
実際の生活ができるようどのように発達障がいを持った子供達へ使っていくか、具体的な事例が62個載っています。
『メリットの法則 行動分析学・実践編』奥田健次
『拝啓、アスペルガー先生』奥田健次
実体験に基づいた文章と巧みなABAの使い方が載っています。読みやすく、ユーモラスな奥田先生の文章にクスッと笑ってしまうこともありました。
『読んで学べるADHDのペアレントトレーニング むずかしい子にやさしい子育て』
シンシア・ウィッタム
ABAの明記はないのですが、似通う部分も多く、文章も例題もとても分かりやすいです。
『行動分析学入門』杉山 尚子
『はじめての応用行動分析 日本語版』ポール.A.アルバート
上記二つは厚みのある本ですが、事例がたくさん載っていて勉強になります。
妊娠前の準備って何があるの?
❀命がけの行為の出産❀
子どもを産むということは、今でも親子ともに命がけの行為で、時には命を落としかねない(https://www.j-cast.com/2017/04/19295949.html?p=all)ことなんですよね。母子ともに健康で無事に赤ちゃんが生まれて生きている!というのはとても尊い事です。
今回は、妊娠前から出産までに気を付けた方がいい事がいくつかあるので、私自身への自戒も込めてまとめてみました!皆様の参考になると嬉しいです。
❀妊娠前にしておいた方がいい・気をつけた方がいいこと❀
まず、妊娠が可能になることが出産への一歩ですね。そのためには、健康な夫婦の体づくりが必要です♪
①予防接種
妊娠中はワクチンを打つ事ができないので妊活の前に下記の抗体があるか確認するといいです。
風疹、麻疹、水疱瘡(みずぼうそう)
風疹・麻疹:妊娠初期にかかってしまうと赤ちゃんが奇形や障害を持つ原因になることがあります。
水疱瘡:妊娠前期にかかってしまうと赤ちゃんに目や脳の損害を与えてしまう。
予防接種は、小さい頃にした事がある方もいるかと思いますが、数回行わないと抗体ができない場合もあるので、抗体の確認をするといいですね。
毎年流行するインフルエンザの感染予防も◎
②歯科検診
歯肉炎や虫歯等の確認をしておく。妊娠中のつわりでホルモンバランスの変化、赤ちゃんが産まれた際に虫歯菌をうつさないために。妊娠中に赤ちゃんにうつってしまった場合、早産などの可能性があります。
③性感染症検査
性器ヘルペス、梅 毒:母親が感染していた場合、赤ちゃんにも感染する可能性があり、赤ちゃんに障害が残ることも。
赤ちゃんのために夫婦ともにチェックを受けると安心ですね。
④カルシウム、鉄分
~食事は色々とあるのですが、特に女性が不足しがちな物をピックアップしています。詳しくはまた別のページにて説明します♪~
カルシウムは、妊娠から出産、授乳時に体から出ていくことが多い栄養素、出産後から閉経後の骨粗鬆症や骨のダメージを防ぐために。
カルシウムが多い食材:干ししいたけ、桜エビ、切り干し大根等
*牛乳は乳糖が入っており、日本人は分解ができない人が多いため気をつけること。
また、成分無調整を選ぶこと◎
低脂肪など調整されたものは、脂肪分を取り除く過程で、人が飲んだ際に男性ホルモンが過多になり、排卵などの障害になる部分が入っているため。
鉄分は、子宮環境を整えたり、赤血球等を作る栄養素。
*貧血の妊婦さんから産まれた人は赤ちゃんも同じように貧血になりやすくなります。母親と赤ちゃんの体の中の鉄量が同じになるからだそう。貧血ぎみの子はビタミンDも少なくなり、骨がまがる、くる病になってしまうことも。
特に女性は男性に比べ、鉄分が体から出やすく(月経等)、体内に保存できる鉄の貯蔵庫の量も少ない(男性の約139に対して女性は約22.5)ので、意識して毎日とることが大切です!
鉄分を多く含む食材:赤身の牛肉、しじみ、干しエビ等
鉄分はビタミンC(ブロッコリー、パプリカ等)と一緒に摂取すると吸収率が上がります。
⑤葉酸
葉酸は、受精してからスムーズに細胞分裂や成長、DNAを作っていくために必要な物。
葉酸が足りないと神経管閉鎖障害(NTD)になり先天的異常のリスクが上がります。
理想は、妊娠1か月前~妊娠初期(13週)まで葉酸を0.4mg/日を取る。
葉酸を多く含む食材:焼きのり、わかめ、ほうれん草、ブロッコリー等。
食材から0.4mgを取ることは難しいともいわれます。サプリメントでも◎(サプリメントには添加物も入っているのでお気をつけください)
⑥亜鉛
亜鉛は、男性の精子に大切な栄養素。女性ホルモンにも必要なので、お互いに取るといい栄養のひとつです。
亜鉛を多く含む食材:牡蠣、牛肉、うなぎ等
亜鉛は、ビタミンE(アボカド、ほうれん草)と一緒に取ることで吸収率が上がります。
⑦BMI18.5~22.9へ
BMIとは、人の肥満度を体重と身長から導く体格指数です。
BMI=体重kg ÷(身長m × 身長m)
BMIが18.5~22.9の人々が妊娠率がよかったという調査があります。
妊娠前に痩せぎみ(BMI18.4以下)だと、妊娠中に体重が増えても赤ちゃんが大きくなりづらく、増えた体重に対し赤ちゃんが小さく生まれてしまう可能性があります。
または、太りぎみ(BMI26.5〜)は、高血圧、糖尿病になるリスクや排卵が乱れ妊娠しづらくなる可能性がでてきます。
男性も同じように適正体重が◎
❀まとめ❀
夫婦ともにしておいた方がいいこと
・予防接種、歯科検診、性感染症検査、食生活の見直し
特に女性がしておきたいこと
・鉄分、カルシウム、葉酸の摂取、体重管理
食事はとても大切なので、また詳しく別で書きたいと思います♪
出典
『赤ちゃんの脳と心で何が起こっているの?』リザ・エリオット
(3人の子供を持つ神経科学教授が赤ちゃんの脳と心に迫った内容で600ページ!ほどあります)
『「食事」を知っているだけで人生を大きく守れる』細川モモ
(予防医療を食事から考えていく内容で女性にどの栄養素が足りないかを分かりやすく書いてくださっています)
『妊娠しやすい食生活』ジョージ・E・チャヴァロ他
(ハーバード大学の研究者が看護師を対象に健康や妊娠について8年間追跡した調査研究。どんな食事が妊娠にいいのか詳しく書いてあります)
『妊活たまごクラブ2019-2020 赤ちゃんが欲しくなったら最初に読む本』たまひよ
(妊娠~出産、不妊に必要な情報が分かりやすくまとめてあります)
EPAERK https://haisha-yoyaku.jp/docs/hamigakids/column/ninpu-shikakenshin.html 2019/8/21
(虫歯、歯肉炎などが及ぼす危険性についてかかれたHPです)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30285230
(アジア人女性対象BMIの研究結果です)
どうして幼児教育の道にすすんだの?
こんにちは✿
今日は、私が幼児教育に興味を持ったきっかけを書いていきたいと思います。
大学時代にさかのぼります。少し長くなりますが、お読みいただけると嬉しいです☆
❀きっかけは大学時代の教育実習❀
私は大学時代、教育課程を専攻していました。教育実習先は中学2年生の思春期の生徒達。今まで大学で学んできたことを少しでも楽しく伝えよう!と意気込んでいました。
初回の授業。チャイムが鳴り、授業を始めようとした、のですが。
目の前に座っていた生徒を見ると机の上に教科書、ノート、筆記用具さえもない状態。
「あれ、教科書はどこにあるの」
と私が聞くと
「ロッカー」
と一言つぶやき、その子は椅子に座ったまま。 目は死んだ魚のようで、目の照準が合っていませんでした。
なんとか、取ってきてもらって授業を本格的に進めたのですが、その授業中、その子は手を動かすことがありませんでした。休み時間にその子にどうして準備しなかったのかと聞くと、
「どうせ、わかんないし。自分はどうせ何もできないから」
とその子は呟いたのです。
私は、生徒の中には授業が嫌いな子がいて、「授業嫌だ!」「勉強はいやだ!」と言ってくる子はいるかなと予想していたのですが、その子は何も言わず。ただただ、無気力でした。他のクラスにもそういった無気力な子は1割ほど居たのです。
❀無気力な子達を見て思ったこと❀
私は、その時、教育の理想と現実を見た気がしました。
教師側がいくら楽しめるように努めても、響きにくい生徒がいるんだと知ったからです。こう悲観的になってしまっては、この子達の将来はどうなるんだろう。授業を受ける以前に何かを変えなくてはいけないのではとずっと考えました。
もしかすると、本人のやる気をあげていく以外に、彼らを取り巻く環境が彼らをそういう風に変えてしまったのではないかと思ったのです。
そして、中学校・小学校以前の人格形成が育まれる幼児期にヒントがあるのではと思ったのです。それから、紆余曲折あったのですが、そう確信し、最終的に私は幼児教育の講師としての道を進んでいきます。
❀まとめ❀
・教育実習で無気力な子達と出会う。
・人格形成時の幼児期が大切なのではと気付く。
当時の私にとって、衝撃的な経験でした。今でも、彼らの何かあきらめたような目や自己肯定感の低さ、ネガティブな言葉たちを思い出すと、何もできなかった自分自身を悔しく思います。
読んでくださり、ありがとうございました❀